日経平均株価とTOPIXの違い|初心者向け株価指数の読み方
2026/5/1 — 11分で読めます
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目次
「日経平均が○○円上がりました」「TOPIXは○ポイント下落」。ニュースでよく耳にするこの2つの言葉。どちらも日本の株式市場の動きを示す「株価指数」ですが、実は中身がかなり違います。
この記事では、日経平均株価とTOPIXの違いを初心者の方にもわかるように解説します。構成銘柄や計算方法の違いを知れば、ニュースの見え方が変わり、個別株投資にも役立ちます。
そもそも株価指数とは?日経平均とTOPIXの基本
株価指数とは、複数の銘柄の株価をまとめて1つの数値にしたものです。「日本の株式市場が今日は上がったのか、下がったのか」を把握するための指標(ものさし)として使われています。
日本には代表的な株価指数が2つあります。
- 日経平均株価(日経225):日本経済新聞社が算出する、225銘柄で構成される指数
- TOPIX(東証株価指数):東京証券取引所(JPX)が算出する、約1,700銘柄で構成される指数
どちらも「日本株の全体的な動き」を表す指数ですが、対象銘柄の数も計算方法もまったく異なります。具体的な違いを順番に見ていきましょう。
日経平均株価とは?225銘柄の「株価」で計算する指数
日経平均の構成銘柄
日経平均株価は、東京証券取引所のプライム市場に上場する企業の中から、日本経済新聞社が選んだ225銘柄で構成されています。
銘柄の入れ替えは原則として年2回(4月と 10月の第1営業日)に行われます。市場の流動性(売買のしやすさ)やセクター(業種)のバランスを考慮して選定されるため、日本を代表する大企業が中心です。
日経平均の計算方法(株価平均型)
日経平均の計算方法はシンプルです。基本的な考え方は「225銘柄の株価の合計 ÷ 除数」です。除数とは、株式分割や銘柄入れ替えがあっても指数の連続性を保つために使う調整用の数値です。
つまり、各銘柄の「株価」をそのまま足し合わせて平均する方式です。これを「株価平均型」と呼びます。
ここで重要なのは、株価が高い銘柄ほど指数への影響が大きくなるという点です。この影響度を「寄与度」と呼びます。
日経平均は「値がさ株」に左右されやすい
株価が高い銘柄のことを「値がさ株(ねがさかぶ)」と言います。日経平均では値がさ株の動きが指数全体を大きく動かします。
たとえば、2026年4月時点で日経平均への寄与度が高い銘柄は以下のとおりです。
- ファーストリテイリング(9983):寄与度 約11%
- 東京エレクトロン(8035):寄与度 約10%
- アドバンテスト(6857):寄与度 約5%
- ソフトバンクグループ(9984):寄与度 約5%
上位わずか4銘柄で日経平均全体の約30%を占めています。たとえば、ファーストリテイリング1銘柄の株価が大きく動くだけで、日経平均が数十円~数百円動くことがあります。
実際の取引でも、ファーストリテイリングや東京エレクトロンなどの値がさ株の動きだけで、日経平均が数百円単位で動くことが珍しくありません。225銘柄の指数なのに、実質的には一部の値がさ株に大きく左右されるのが日経平均の特徴です。
なお、1銘柄の寄与度が大きくなりすぎると指数が特定企業に偏るため、日経平均では2022年10月からウエイトキャップ制が導入されています。2024年10月以降は構成比率の上限が10%となっており、これを超えた銘柄は株価換算係数で調整される仕組みです。ファーストリテイリングも、このキャップ制によって定期的に係数が見直されています。
これらの企業がどのような事業を行い、どんな財務状況にあるかを知ることは、日経平均の動きを理解する近道になります。気になる方は、ファーストリテイリングの企業分析や東京エレクトロンの企業分析をKabuWiseで確認してみてください。
TOPIXとは?市場全体の「時価総額」で計算する指数
TOPIXの構成銘柄
TOPIX(Tokyo Stock Price Index)は、東京証券取引所が算出する株価指数です。プライム市場を中心に約1,700銘柄が対象になっています。
日経平均の225銘柄と比べると、対象銘柄数が圧倒的に多いのが特徴です。そのため、TOPIXは「日本株市場全体の動き」をより広くカバーしている指数といえます。
なお、TOPIXは現在改革の途中です。2025年1月に第一段階の見直しが完了し、流通株式時価総額(発行済株式のうち実際に市場で流通している株式の時価総額)が100億円未満の銘柄が段階的に除外され、400銘柄以上が外れました。さらに2028年7月までに約1,200銘柄へ絞り込まれる予定です。
TOPIXの計算方法(時価総額加重平均型)
TOPIXの計算方法は日経平均と大きく異なります。基本的な考え方は以下のとおりです。
「現在の構成銘柄の時価総額合計 ÷ 基準日の時価総額合計 × 100」
基準日は1968年1月4日で、その日の時価総額を「100」としています。この方式を「時価総額加重平均型」と呼びます。
ここで使われる時価総額とは、「株価 × 発行済株式数」で計算される企業の規模を示す指標です。つまり、TOPIXでは株価だけでなく企業の規模(大きさ)も反映されます。
TOPIXは「大型株」の影響を受けやすい
TOPIXでは、時価総額が大きい企業ほど指数への影響力が大きくなります。
たとえば、2026年4月時点でTOPIXのウエイト(構成比率)が大きい銘柄は以下のとおりです。
- トヨタ自動車(7203):約5.2%
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)
- 日立製作所(6501)
- ソニーグループ(6758)
- ソフトバンクグループ(9984)
約1,700銘柄もあるため、1銘柄あたりの影響は日経平均ほど極端ではありません。しかし、トヨタのような時価総額が国内トップクラスの企業の株価変動は、やはりTOPIX全体に影響を与えます。
トヨタ自動車の企業分析をKabuWiseで確認すると、時価総額トップクラス企業の財務状況や成長性を把握できます。