日揮ホールディングスは、プラント建設・エンジニアリング事業を主軸とする大型総合建設会社です。直近の2024年度と2025年度は営業損失が続いており、特に2024年度は赤字幅が大きい厳しい経営状況にあります。業績は回復局面に向かっている傾向が見られていますが、今後の事業の立て直しが重要な局面にあります。
事業概要
一言で言うと、石油化学プラントや水処理施設などの大型プロジェクトを設計・建設する会社です。
日揮ホールディングスは、日本を代表するエンジニアリング・プロキュアメント・コンストラクション企業(つまり、お客さんの要望を聞いて設計して、部材を調達して、施工して、完成させる一貫サービスを提供する会社)です。主な事業は、石油・化学工場などの産業用プラント建設、水処理・環境施設の建設、再生可能エネルギー関連プロジェクトなどです。グローバル企業として、中東・東南アジア・アフリカなど海外での大型プロジェクトを数多く手がけています。2024年度の売上は約8,326億円で、建設業界でも有数の企業規模を持っています。
業績サマリー
2024年度と2025年度の業績動向は以下の通りです。
売上高は、2024年度の8,325億9,500万円から2025年度は8,580億8,200万円へ増加し、前年比で約3.1%の増収となりました。売上は回復の兆しを見せています。
しかし利益面は厳しい状況が続いています。営業利益は、2024年度の-189億9,500万円(営業損失)から2025年度は-114億7,400万円(営業損失)へ赤字幅が約40%縮小し、改善傾向が見られています。同様に純利益も、2024年度の-78億3,000万円から2025年度は-3億9,800万円へ大幅に改善しており、損失幅が95%縮小しています。
EPS(1株当たり利益)は2024年度の-32.48円から2025年度は-1.65円へ改善していますが、依然として赤字状態です。自己資本比率は48.7%から49.8%へやや向上し、財務基盤の安定化が進んでいます。
配当利回りについては、2025年度の年間配当は40円で、2024年度と同額です。仮に株価が1,000円だった場合、100株(約10万円)保有すると年間約4,000円の配当がもらえます。ただし、純利益が赤字の中での配当継続となっており、企業は配当を維持しながら経営改善を急いでいます。
強み・競争優位性
グローバルスケールでの大型プロジェクト実績
中東の石油化学プラントやアフリカの水処理施設など、世界規模のメガプロジェクトを手がけてきた経験と技術力が強みです。建設業界の中でもこうした大型複合プロジェクトの受注・遂行能力は限定的です。